ビットコインを貸し出すだけで利息がもらえるサービスが登場しました。
その名も「貸仮想通貨サービス」
一体どんな仕組みで利息を受け取れるのか、どんなメリットやデメリットがあるのかをまとめてみました。
貸仮想通貨サービスとは
貸仮想通貨サービスとは、その名の通り「仮想通貨を他人に貸し出し、期間に応じて利息がもらえるサービス」です。
利息は現金でもらえるわけではなく貸し出している仮想通貨量に応じた分が満期時に上乗せされるイメージです。
利息はどのくらい貰えるのか?
気になる利息ですが、貸し出す期間に応じて変わります。
- 14日:年率1%
- 30日:年率2%
- 90日:年率3%
- 365日:年率5%
注意事項として「すべて年率での利率」であるため、例えば14日間貸し出したからといって1BTCが1.01BTCになる訳ではありません。
1% X (14 ÷ 365)=0.038%
となり、1BTCを貸し出した場合、1.00038BTCとなるということです。
小数点がたくさんあるので1BTC=100万円と仮定すると、14日間で1,000,380円、つまり380円がプラスされて返ってくるということです。
貸し出す期間が長いほど利率は上がり、丸々1年貸し出しをすると5%、つまり1BTCは1.05BTCに生まれ変わって自分の元に戻ってくるという訳です。
主要な金融商品との比較
この年率5%という数字、果たして高いのか低いのか。
他の金融商品と比較してみると分かりやすいですね。
貸し出し(預け入れ)先 | 年率(%) |
定期預金 | 0.05% |
国債 | 0.05% |
ドル円 | 1.5〜2% |
ソーシャルレンディング | 5〜10% |
2018年現在、日本で銀行に預けたり国債を購入したりしても、100万円で500円程度返ってくるのが関の山です(普通預金なら0.001%程度)。
FXは高金利通貨を買い低金利通貨を売ることでその金利差(スワップ)を受け取ることができますが、日本人に馴染みのあるドル円購入(ドルを買って円を売る)で2%弱です。
ソーシャルレンディングという個人間または個人と企業でお金の貸し借りができるサービスがありますが、信用(倒産)リスクを背負っての貸し出しになるのでリターン(年率)は高くなる傾向にあります。
定期預金・国債は置いといて、ドル円<貸仮想通貨<ソーシャルレンディングといった具合でしょうか。
いずれにしても高リターンが見込める金融商品である事は間違いありません。
貸仮想通貨サービスのメリット・デメリット
先ほど高リターンであると申し上げましたが、リターンを求めるということは裏を返せばそれと同程度のリスクを背負うのと一緒です。
リスクとリターンは表裏一体ということですね。
では貸仮想通貨サービスの場合、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
メリット
これは言わずもがな「単純に預ける(貸し出す)だけで最大年5%分の収入が貰える」ということです。
「仮想通貨は将来伸び続けるし、どうせバイ&ホールドなんだから貸仮想通貨サービスを使おう」
と思っている方にぴったりのサービスです。
日本円を銀行に預けていたって一向にお金は増えませんからね。
デメリット
一見良さそうに見えるこのサービスですが、実は隠れた大きな2つのリスクを抱えることになります。
一つ目は「一旦貸し出したら満期まで返済不可」ということです。
虎の子のお金を仮想通貨に換えたけど急に現金が必要になった時に引き出せないのは辛いですね。
また、保有している仮想通貨にネガティブな情報が流れたとしても、できることはなくただじっと待つのみになってしまいます。
二つ目は取引所が倒産してしまった場合、貸し出していた仮想通貨が返ってこない可能性があるということです。
銀行であれば倒産してもペイオフ制度でお金が(一定額まで)戻ってきますが、まだ法整備が整っていない仮想通貨はこういったリスクがあることも頭に入れておきましょう。
貸仮想通貨サービスがある取引所
少しリスクについて強めにお話ししましたが、大事なお金を仮想通貨に投資するわけですから万が一のことも考えておくことが大事ですね。
とはいえ、これから浸透してくるであろう仮想通貨ですから、今は大きなチャンスとも言えます。
現在貸仮想通貨サービスを提供している取引所はコインチェックです。
通常の取引アカウントさえ持っていれば、あとは身分証の確認などは必要とせず「貸仮想通貨アカウント」を作ることができます。
取り扱っている仮想通貨は「BTC、ETH、ETC、LSK、FCT、XMR、REP、XRP、ZEC、XEM、LTC、DASH、BCH」の13銘柄です。
また、貸し出す際には日本円で10万円相当からになるので、余裕資金でかつしばらく大きな出費がないことを前提に行うようにしましょう。